さあ、生徒の皆さん、説明しますね。一番上の棟木(むねぎ)とそれと直角に交わるあばら骨のような垂木(たるき)。普通垂木は、棟木の上にかけられ、屋根を支えます。

ところが、よーくみると、ここ厳島神社の回廊では、棟木のすぐ下で垂木が合わさっています。垂木が棟木の下にあるんです。このような屋根裏を化粧屋根裏といいます。

すなわち、この垂木は屋根を支えていない、ただのお飾り。この朱色の垂木がよく見えるようにして、美しさを演出しているのです。だから、私達は、厳島神社に平安の雅を感じます。きれいですね、美しいですね。

                                                      化粧屋根裏